
OVERVIEW
アルガンオイルは、鮮度によって品質が変わります。ただし鮮度は、色や香りだけでは見分けにくいものです。手がかりになるのは、つくり手が鮮度をどう扱い、どこまで開示しているか。産地を知るアルガニエの視点からまとめます。
CONTENTS
01同じアルガンオイルでも、印象が違う理由
「純粋なアルガンオイル」と書かれていても、香りや肌あたりには幅があります。その理由の一つが鮮度です。
いつ搾られ、どれだけの時間をかけて届いたか。その差が、手に取ったときの印象を分けます。
アルガンオイルは、価格やパッケージの印象で選ばれることが少なくありません。しかし品質を大きく分けるのは、鮮度です。
02アルガンオイルは、鮮度が品質を左右する
オイルは、搾った時点から少しずつ変化していきます。とくにスキンケア用では、その変化が品質に直結します。
アルガンオイルには、実を焙煎してから搾る食用と、焙煎せずに搾るスキンケア用があります。同じアルガンオイル同士で比べると、酸化がゆるやかなのは焙煎した食用のほうです。焙煎の加熱で生まれる成分が、酸化を抑える働きをすると報告されています。スキンケア用にはその働きがないぶん、変化が早く進みます。
光を遮って常温で保存した試験では、焙煎した食用のアルガンオイルが2年ほど品質を保ったのに対し、焙煎しないものはより早い段階で変化が見られました※。そのためスキンケア用では、搾りたての状態にどれだけ近いかが、そのまま品質につながります。
その年に収穫した実から搾り、時間をおかずに届いたオイルと、時間が経ち空気や熱にさらされてきたオイル。名前は同じでも、肌にのせたときの香りや感触は異なります。ただし、その違いは手に取った時点では判別しにくいものです。
03鮮度は、見た目や香りだけではわかりにくい
見た目や香りから鮮度を判断しにくい理由は、大きく3つあります。
搾りたてのオイルも、搾ってから1年、2年と経ったオイルも、色はほとんど変わりません。見た目だけでは、搾ってからの時間は判断できません。
新鮮なときの香りを知らなければ、比べる基準がありません。長く使ってきた人が違いに気づけるのは、その記憶があるためです。
いつ搾られたオイルなのかは、多くの場合、商品に記載されていません。オンラインでは手に取って確かめることもできません。
鮮度は、購入の時点で自分だけで判定するのが難しい要素です。
04手がかりは、つくり手の開示
自分で確かめられない以上、つくり手がどこまで開示しているかが判断の目安になります。
どの時期に収穫した実を使っているか。搾ってからどれくらいで届く仕組みか。使い切りやすい容量か。光を遮る容器を選んでいるか。これらを言葉にしているかどうかで、そのブランドの鮮度への考え方がわかります。
説明がないからといって、品質が劣るとは限りません。ただ、開示されている情報は、選ぶ側にとって確かな判断材料になります。
05選ぶときに確認できること
確実な見分け方ではありませんが、店頭でも商品ページでも確認できる点があります。
遮光性のガラス瓶か。商品写真からも確認できます。(なぜ茶色いガラス瓶なのか)
数ヶ月で使い切れる量か。大きすぎる瓶は、新鮮なうちに使い終えにくくなります。
収穫の時期や届け方が、商品ページで説明されているか。
香りが穏やかなうちに、6ヶ月以内を目安に使い切る。(正しい保存方法)
06アルガニエが鮮度のためにしていること
その年の実、空輸、褐色ガラス瓶、50mL。いずれも鮮度を保つための選択です。
アルガニエのアルガンオイルは、その年に収穫した実だけを使っています。現地で搾られたオイルは船便ではなく空輸で、最短48時間ほどで日本へ届きます。
容器は光を遮る褐色のガラス瓶。容量は使い切りやすい50mL。デザインではなく、鮮度を最後まで保つための設計です。
「いつ搾ったか」を開示しているのは、鮮度を品質の一部と考えているためです。
FAQよくある質問
Q.古くなったアルガンオイルは、どうすればわかりますか?+
アルガンオイルは、時間が経つと香りの印象が変わっていきます。穏やかなナッツのような香りが、刺激のあるとがった香りに変わってきたら、鮮度が落ちてきたサインの一つです。色だけでの判断は難しいため、香りの変化を目安になさってください。
Q.未開封なら、どのくらい品質は保たれますか?+
化粧品用のアルガンオイルは、焙煎したものより保存できる期間が短いとされています。未開封であっても、高温多湿や直射日光を避け、なるべく新しいうちにお使いいただくと安心です。
Q.新鮮なアルガンオイルを選ぶのに、確実な見分け方はありますか?+
店頭やオンラインで鮮度を確実に見分ける方法は、ほとんどありません。収穫の時期や届け方が説明されているか、使い切りやすい容量か、遮光性の容器かといった、つくり手の姿勢が現実的な手がかりになります。お手元に届いたあとは、香りが穏やかなうちに使い切ると安心です。
REFERENCES
- Gharby S, et al. (2012)「The Origin of Virgin Argan Oil's High Oxidative Stability Unraveled」Natural Product Communications 7:621–624 View paper
- Gharby S, et al. (2014)「Oxidative stability of cosmetic argan oil: a one-year study」Journal of Cosmetic Science 65(2):81–87 View paper