
OVERVIEW
アルガンオイルはもともと食用油として使われていた歴史があります。搾油を担うアマーズィーグの人々の手肌が美しいことから美容用途へと広がった経緯と、伝統製法の魅力をたどります。
目次
- アルガンオイルの始まりは「食」だった
- 搾油する手が教えてくれた美容の力
- アマーズィーグの伝統製法とは
- 食用と美容用アルガンオイルの違い
- 伝統を受け継ぐARGANIEのアルガンオイル
- よくある質問
- まとめ
アルガンオイルといえば、今では美容オイルの代名詞のように語られます。けれど、このオイルの物語は美容から始まったわけではありません。モロッコ南西部の乾いた大地で、人々の食卓を支える油として何世紀も使われてきました。では、なぜ食用の油が美容の世界へと歩みを進めたのか。その鍵を握るのは、搾油を担ってきたアマーズィーグの人々の「手」でした。この記事では、アルガンオイルの食用としての歴史から美容への転換点、そして伝統製法をたどってみます。
アルガンオイルの始まりは「食」だった
アルガンオイルはモロッコ南西部で古くから食用油として使われてきた、暮らしに根づく油です。
アルガンの木は、モロッコ南西部のスース=マサ地方を中心に自生しています。この地域に暮らすアマーズィーグ(※)の人々にとって、アルガンオイルは何百年も前から食卓に欠かせないものでした。パンにつけて食べたり、クスクスやタジンの仕上げにかけたり。ナッツのように香ばしく、深みのある風味が料理を引き立てます。
食用のアルガンオイルは、アルガンの種子(仁)を焙煎してから搾油します。この焙煎によって、あの独特の香ばしい香りと琥珀色が生まれます。モロッコでは今も、日常の調味料として市場(スーク)に並んでいる光景を目にすることができます。
搾油する手が教えてくれた美容の力
搾油作業を続けるアマーズィーグの人々が、自分たちの手肌の変化に気づいたことが、美容用途の始まりとされています。
アルガンオイルが美容の文脈で語られるようになった背景には、ひとつの気づきがあったと言い伝えられています。伝統的な製法でアルガンオイルを搾油する人々が、自分たちの手肌がなめらかなことに気づいたのです。
モロッコ南西部の気候は乾燥が厳しく、日差しも強い地域です。肌にとって決してやさしい環境ではありません。それにもかかわらず、日々オイルに触れながら搾油作業を行う人々の手肌は、しっとりとやわらかい。顔に塗ってみると、肌の調子がよくなる。こうした経験の積み重ねが、アルガンオイルを食用から美容へと広げていったとされています。
その後、アルガンオイルの成分分析が進み、ビタミンE(トコフェロール)やオレイン酸、リノール酸が豊富に含まれていることが明らかになりました。モハメド5世大学のZoubida Charrouf教授は、1985年頃からアルガンオイルの化学組成や品質規格の研究を進め、女性協同組合の設立にも尽力した人物です。ただし、Charrouf教授の研究の出発点は「手肌がきれい」という逸話ではなく、アルガンの森がサハラ砂漠の拡大を防ぐ「緑のカーテン」であるという環境保全の観点でした。アルガンオイルに経済的な価値が生まれれば、人々が木を守るようになる。その信念が研究と産業化を後押ししたのです。
作り手たちの肌で実感された恵みと、科学的な裏づけ。このふたつが重なり合って、アルガンオイルは世界に知られる美容オイルとなりました。
アマーズィーグの伝統製法とは
石臼を使った手作業による搾油は、アマーズィーグの人々が代々受け継いできた技術です。
アルガンオイルの伝統的な搾油工程は、すべてが手作業で進みます。まず、アルガンの木から落ちた実を集め、数週間かけて天日干しにします。乾燥した実から果肉を取り除き、硬い殻を石で割って中の仁(じん)を取り出す。この殻割りだけでも相当な根気と技術が求められる作業です。
取り出した仁は石臼で丁寧にすり潰され、そこに少量の水を加えながら手でこね続けます。すると、やがて黄金色のオイルが分離してにじみ出てくる。この工程を「手搾り」と呼びます。1リットルのオイルを得るのに、約30kgのアルガンの実が必要とされ、作業には数日を要します。
アマーズィーグとは、彼ら自身の言葉(タマジグト語)で「自由な人々」を意味します。北アフリカに古くから暮らす先住民族であり、モロッコの文化や言語に深く根づいた存在です。アルガンオイルの搾油技術は、彼らの暮らしの知恵そのものとして受け継がれてきました。
コールドプレス製法への進化
現在では、機械式のコールドプレス(低温圧搾)製法も広く使われています。熱を加えずに圧力だけで搾油するこの方法は、伝統製法の「熱をかけない」という本質を受け継ぎながら、衛生面と効率を向上させたものです。ARGANIEのアルガンオイルも、コールドプレス製法で抽出し、オイルに含まれる栄養成分を損なわないよう細心の注意を払っています。
食用と美容用アルガンオイルの違い
食用は焙煎してから搾油、美容用は非焙煎(生)のまま搾油するのが大きな違いです。
同じアルガンの木の実から作られていても、食用と美容用では製法が異なります。
食用アルガンオイルは、仁を焙煎してから搾油します。焙煎によって香ばしい風味と深い色合いが生まれ、料理に豊かな味わいを加えます。一方、美容用アルガンオイルは仁を焙煎せず、生のままコールドプレスで搾油します。これにより、ビタミンEをはじめとする成分がより多く保たれ、肌へのなじみもよくなります。
見た目にも違いがあります。食用は濃い琥珀色で香ばしい香り。美容用はより淡い黄金色で、ほのかにナッツを思わせるやさしい香りが特徴です。ARGANIEの100%ピュアアルガンオイルは、美容用として非焙煎の仁からコールドプレスで抽出しています。
伝統を受け継ぐARGANIEのアルガンオイル
ARGANIEはその年に収穫した実だけを使い、48時間以内に空輸して鮮度を届けるブランドです。
アルガンオイルの品質は、原料の鮮度に大きく左右されます。ARGANIEでは、毎年その年に収穫されたアルガンの実だけを使用し、コールドプレスで搾油したオイルを最短48時間で日本へ空輸しています。鮮度にこだわるのは、搾りたてのオイルにこそ、アルガンの栄養が凝縮されているからです。
使い方もシンプルです。洗顔後すぐ、化粧水の前にブースターとして1〜2滴を手のひらに取り、顔全体にやさしくなじませてください。その後にいつもの化粧水やローズウォーターを重ねると、肌への浸透感が変わるのを実感できるはずです。朝は1〜2滴、夜は2〜3滴が目安。開封後は3ヶ月以内にお使いいただくことで、オイルのフレッシュさを保てます。
アマーズィーグの人々が何世紀も守り続けてきた知恵が、一滴のオイルに凝縮されている。そう思うと、毎日のスキンケアが少し特別に感じられるかもしれません。
よくある質問
Q. アルガンオイルはもともと何に使われていたのですか?
モロッコ南西部で食用油として何世紀にもわたり、料理の調味料として使われてきました。
Q. 食用と美容用のアルガンオイルは何が違いますか?
食用は仁を焙煎してから搾油し、美容用は非焙煎のまま低温圧搾で抽出する点が異なります。
Q. なぜ搾油する人の手肌がきれいだったのですか?
アルガンオイルに豊富なビタミンEやオレイン酸が、日々の作業を通じて手肌を保湿していたと考えられています。
Q. ARGANIEのアルガンオイルはどのように使いますか?
洗顔後すぐ、化粧水の前にブースターとして1〜2滴を顔になじませてお使いください。
Q. アマーズィーグとはどのような人々ですか?
北アフリカの先住民族で、その名は「自由な人々」を意味します。モロッコでアルガンオイルの伝統製法を代々受け継いでいます。
まとめ
アルガンオイルの歴史は、モロッコの食卓から始まりました。食用油として何世紀もアマーズィーグの人々の暮らしを支え、搾油する手肌の変化をきっかけに、美容の世界へと広がった物語です。伝統製法に込められた手仕事の知恵は、現在のコールドプレス製法にも受け継がれています。
ARGANIEの100%ピュアアルガンオイルで、モロッコの大地が育んだ一滴をぜひ日々のスキンケアにお試しください。
※ アマーズィーグ(Amazigh)は、北アフリカの先住民族が自らを呼ぶ名称です。日本では「ベルベル人」という呼び方が広く知られていますが、これはギリシャ語の「バルバロイ(野蛮人)」に由来するとされ、当事者の人々からは好まれていません。ARGANIEでは敬意を込めて「アマーズィーグ」と表記しています。